年表・事典類
写真記録 核被災に向き合う高校生たち―核実験被災船を追う高知県・幡多ゼミの活動―
『核被災に向き合う高校生たち』編集員会
写真記録 核被災に向き合う高校生たち―核実験被災船を追う高知県・幡多ゼミの活動― |
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2023年1月刊行
ISBN:978-4-86369-699-0
A4変判・上製・168頁
〔紹介〕
本書の特長
Ⅰ 活動主体 幡多高校生ゼミナール
高知県西部幡多地域の高校生ゼミナール。1983年結成。85年マグロ漁船ヒバクシャを見つけ、その調査にのりだす。87年高知県高校生ゼミナールに発展。89年には土佐清水でビキニ被災船「住吉丸」を発見。ゼミでは引きこもり生徒が全体の三分の一ほど参加していたほか、実業高校から初の国立大学入学者を生み出すなど、教育学的にも大きな成果をあげた。
Ⅱ マグロ漁船ヒバクシャを見つけて、聞き取り調査
地元で長崎のヒバクシャの聞き取り調査の際、偶然にマグロ漁船のヒバクシャを見つけ出し、その後室戸、土佐清水、宿毛沖の島などえマグロ漁船ヒバクシャも高校生たちの真剣な聞き取りには快く応じ、たくさんの証言を記録していった。
Ⅲ 沖縄、広島、韓国に被ばく船を探して
89年ゼミ生たちが沖縄に渡って、マグロ漁船ヒバクシャを調査。銀嶺丸元乗組員の聞き取りをした。広島では89年貨物船弥彦丸元乗組員の聞き取り調査を実施。さらに04年釜山で核実験被災船を韓国の高校生たちと合同調査。日本から売却されたマグロ漁船を発見し、元乗組員の話を聞き取りした。
Ⅳ 韓国、セミパラチンスク、福島の高校生たちとの交流
03年から釜山高校生との交流がスタート。幡多に釜山高校生を迎え、また釜山訪問の旅もおこない日韓の交流を深めた。広島に留学中のセミパラチンスク周辺出身の高校生とも広島と幡多で交流、お互いに被ばく問題の認識を深くした。また福島原発震災事故後は福島の朗読詩団体「たねまきうさぎ」の高校生たちとお互い行き来し、交流している。
〔目次〕
序 幡多高校生ゼミナールの歩み
Ⅰ ビキニ事件を追う高校生たち
1 ビキニ事件で消された青春
(1)「二重被ばく者」藤井節弥さん
(2)室戸岬水産高校3年生谷脇正康さん
2 核被災漁船員のいる港
(1)西の幡多地域から東の室戸まで、高校生の調査は広がる
(2)核被災船・住吉丸の発見
3 第五福竜丸を追って――東京の展示館から母校の焼津まで
(1)東京(第五福竜丸展示館)
(2)焼津(久保山すずさんを訪ねて)
(3)里帰りした“愛吉・すずのばら”、その普及活動
4 広島・長崎――二つの被爆地を訪ねて
(1)広島――全国高校生平和集会、貨物船弥彦丸調査
(2)長崎――全国高校生平和集会、藤井節弥さんの母校訪問
5 沖縄での平和学習と核被災船調査
6 韓国の核実験被災船
7 ドキュメンタリー映画『ビキニの海は忘れない』の主人公たち
(1)吉永小百合さんからのメッセージ
(2)教育的配慮で撮影スタッフは汗だく
(3)高校生の感動をフィルムに収め、クランクアップ
(4)高校生はこんなに輝いている
(5)「本当の高校生の姿を見た」――映画上映運動で
(6)「時代が新しい世代に受け渡される」――森康行監督
(7)広がる映画・ビデオ普及運動
8 「2022ビキニデーin高知」――幡多ゼミ卒業生のその後
**********
ビキニ事件の真実
1 国によって隠蔽された核被災
(1)ビキニ核被災事件とは
(2)水爆実験とマグロ漁業――消された船員の被災
(3)マグロ検査の中止と政治決着
(4)60年ぶりの「ビキニ核実験被災船」公文書開示
(5)示された被災船員救済の必要
(6)核兵器禁止条約と核実験被災者救済
2 核の海の証言を聞く
(1)第二新生丸――相次ぐ仲間の死
(2)第十一高知丸――「全速で離れろ」米艦からの指示
(3)第八順光丸――孤島のマグロ漁船員
(4)第二幸成丸――元船長の航海日記
(5)キノコ雲を見た第七大丸
(6)第五海福丸
(7)貨物船乗組員も被災していた――弥彦丸の乗組員の証言
3 マーシャル諸島訪問
(1)モルモット
(2)ロンゲラップ島民の体を蝕む放射能
(3)「新天地」へ
**********
Ⅱ 核被災を学び合う高校生たち
1 高知と福島を結ぶ高校生たち
(1)“福島”との出会い
(2)東日本大震災に学ぶ旅
2 「核被災」をテーマに福島集会
(1)オープニングセレモニー
(2)シンポジウム「核被災の今とこれから
――ヒロシマ・マーシャル・セミパラチンスク・フクシマを結んで」
(3)報告交流
(4)フィールドワーク 福島県相馬市
「相双漁協松川浦支所」で漁業者からお話を聞く
(5)フィールドワーク 南相馬氏鹿島西町第1応急仮設住宅の方々との交流会
3 ドキュメンタリー映画「種まきうさぎ」
4 核兵器の廃絶を求める高校生たち
(1)ビキニ被災調査の再開と全国高校生平和集会
(2)セミパラチンスク留学生アイーダさんとの交流
(3)DVD「核被災と核兵器禁止条約」制作
(4)日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求めて
活動年表「幡多ゼミにおける学び」
あとがき
資料一覧
編著者紹介
本書の特長
Ⅰ 活動主体 幡多高校生ゼミナール
高知県西部幡多地域の高校生ゼミナール。1983年結成。85年マグロ漁船ヒバクシャを見つけ、その調査にのりだす。87年高知県高校生ゼミナールに発展。89年には土佐清水でビキニ被災船「住吉丸」を発見。ゼミでは引きこもり生徒が全体の三分の一ほど参加していたほか、実業高校から初の国立大学入学者を生み出すなど、教育学的にも大きな成果をあげた。
Ⅱ マグロ漁船ヒバクシャを見つけて、聞き取り調査
地元で長崎のヒバクシャの聞き取り調査の際、偶然にマグロ漁船のヒバクシャを見つけ出し、その後室戸、土佐清水、宿毛沖の島などえマグロ漁船ヒバクシャも高校生たちの真剣な聞き取りには快く応じ、たくさんの証言を記録していった。
Ⅲ 沖縄、広島、韓国に被ばく船を探して
89年ゼミ生たちが沖縄に渡って、マグロ漁船ヒバクシャを調査。銀嶺丸元乗組員の聞き取りをした。広島では89年貨物船弥彦丸元乗組員の聞き取り調査を実施。さらに04年釜山で核実験被災船を韓国の高校生たちと合同調査。日本から売却されたマグロ漁船を発見し、元乗組員の話を聞き取りした。
Ⅳ 韓国、セミパラチンスク、福島の高校生たちとの交流
03年から釜山高校生との交流がスタート。幡多に釜山高校生を迎え、また釜山訪問の旅もおこない日韓の交流を深めた。広島に留学中のセミパラチンスク周辺出身の高校生とも広島と幡多で交流、お互いに被ばく問題の認識を深くした。また福島原発震災事故後は福島の朗読詩団体「たねまきうさぎ」の高校生たちとお互い行き来し、交流している。
〔目次〕
序 幡多高校生ゼミナールの歩み
Ⅰ ビキニ事件を追う高校生たち
1 ビキニ事件で消された青春
(1)「二重被ばく者」藤井節弥さん
(2)室戸岬水産高校3年生谷脇正康さん
2 核被災漁船員のいる港
(1)西の幡多地域から東の室戸まで、高校生の調査は広がる
(2)核被災船・住吉丸の発見
3 第五福竜丸を追って――東京の展示館から母校の焼津まで
(1)東京(第五福竜丸展示館)
(2)焼津(久保山すずさんを訪ねて)
(3)里帰りした“愛吉・すずのばら”、その普及活動
4 広島・長崎――二つの被爆地を訪ねて
(1)広島――全国高校生平和集会、貨物船弥彦丸調査
(2)長崎――全国高校生平和集会、藤井節弥さんの母校訪問
5 沖縄での平和学習と核被災船調査
6 韓国の核実験被災船
7 ドキュメンタリー映画『ビキニの海は忘れない』の主人公たち
(1)吉永小百合さんからのメッセージ
(2)教育的配慮で撮影スタッフは汗だく
(3)高校生の感動をフィルムに収め、クランクアップ
(4)高校生はこんなに輝いている
(5)「本当の高校生の姿を見た」――映画上映運動で
(6)「時代が新しい世代に受け渡される」――森康行監督
(7)広がる映画・ビデオ普及運動
8 「2022ビキニデーin高知」――幡多ゼミ卒業生のその後
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ビキニ事件の真実
1 国によって隠蔽された核被災
(1)ビキニ核被災事件とは
(2)水爆実験とマグロ漁業――消された船員の被災
(3)マグロ検査の中止と政治決着
(4)60年ぶりの「ビキニ核実験被災船」公文書開示
(5)示された被災船員救済の必要
(6)核兵器禁止条約と核実験被災者救済
2 核の海の証言を聞く
(1)第二新生丸――相次ぐ仲間の死
(2)第十一高知丸――「全速で離れろ」米艦からの指示
(3)第八順光丸――孤島のマグロ漁船員
(4)第二幸成丸――元船長の航海日記
(5)キノコ雲を見た第七大丸
(6)第五海福丸
(7)貨物船乗組員も被災していた――弥彦丸の乗組員の証言
3 マーシャル諸島訪問
(1)モルモット
(2)ロンゲラップ島民の体を蝕む放射能
(3)「新天地」へ
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Ⅱ 核被災を学び合う高校生たち
1 高知と福島を結ぶ高校生たち
(1)“福島”との出会い
(2)東日本大震災に学ぶ旅
2 「核被災」をテーマに福島集会
(1)オープニングセレモニー
(2)シンポジウム「核被災の今とこれから
――ヒロシマ・マーシャル・セミパラチンスク・フクシマを結んで」
(3)報告交流
(4)フィールドワーク 福島県相馬市
「相双漁協松川浦支所」で漁業者からお話を聞く
(5)フィールドワーク 南相馬氏鹿島西町第1応急仮設住宅の方々との交流会
3 ドキュメンタリー映画「種まきうさぎ」
4 核兵器の廃絶を求める高校生たち
(1)ビキニ被災調査の再開と全国高校生平和集会
(2)セミパラチンスク留学生アイーダさんとの交流
(3)DVD「核被災と核兵器禁止条約」制作
(4)日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求めて
活動年表「幡多ゼミにおける学び」
あとがき
資料一覧
編著者紹介