漫画
平和漫画コレクション1 里中満智子作品集 1巻
著:里中満智子
平和漫画コレクション1 里中満智子作品集 1巻 |
|
2020年11月刊行
ISBN:978-4-86369-626-6
A5判
【紹介】
戦争を女性の視点で描き、苦しみや悲しみが胸に迫る感動の物語
ー本マンガの特徴ー
1 日本漫画家協会理事長で少女漫画の頂点に立つ里中満智子さん。
「未来を支え、築いていく若い人達に、あの時代のことをもっと知ってもらいたい」と
平和への想いを込めた作品集。
2 女性の視点からベトナム戦争、ユダヤ人強制収容所、日本の戦争などを描き、
苦しみや悲しみが胸に迫る感動の物語を11編収録。
3 全編に総ルビをふり、読みやすく、わかりやすくした。
4 上製本で表紙がカラー印刷。製本も糸かがりで頑丈に製作。
堅牢製本とし、図書館で長らく利用できるようにした。
ー本マンガの特徴ー
1 日本漫画家協会理事長で少女漫画の頂点に立つ里中満智子さん。
「未来を支え、築いていく若い人達に、あの時代のことをもっと知ってもらいたい」と
平和への想いを込めた作品集。
2 女性の視点からベトナム戦争、ユダヤ人強制収容所、日本の戦争などを描き、
苦しみや悲しみが胸に迫る感動の物語を11編収録。
3 全編に総ルビをふり、読みやすく、わかりやすくした。
4 上製本で表紙がカラー印刷。製本も糸かがりで頑丈に製作。
堅牢製本とし、図書館で長らく利用できるようにした。
【目次】
SEE YOU AGAIN
ミセス=ブラウンの青春
ミセス=ブラウンの青春
【刊行に寄せて】
「戦争反対」と口に出すのはとても簡単です。ほぼ全ての人が「その通り!」と賛同するのでしょう。なのに、世界の歴史始まって以来、この地球上のすべての国や地域で「戦いのなかった日」は一日もありません。
人類はそんなに戦争が好きなのでしょうか?そうではないと思います。戦いが好きなのではなく、お互いの立場や考え方が対立した時に「話し合いはもう無駄だ。戦うしか自分たちを守る道はない。相手を倒すことが正義だ」と思い込んでしまうことが、戦いに繋がるのです。
一人対一人の喧嘩から、国対国の戦争まで、戦いの出発点は全て「自分や自分の大切な存在を脅かすものを倒さなければ、こちらが倒されてしまう」という恐れから出発するのです。
喧嘩なら、誰かが仲裁に入り、お互いの言い分を聞いて、客観的判断をアドバイスする場合もあります。しかし、大抵の場合当事者は「自分は悪くないのに、相手と同じ扱いなんて不本意だ」と内心不満に思うことも多いのではないでしょうか。このように、人間は、自分の立場や思いは当然理解していますが、相手の思いへの理解や共感は、自分のことほどには深く抱けないものなのです。
過去の戦いを「愚かな行為」と否定するのは「戦争反対」と口にするのと同じくらい簡単です。
自分たちと同じ人間が、なぜ戦う道を選んだのか?選ばざるを得なかったのか?と「当時の人の立場」になって考えないと、単純な「平和願望」で終わってしまいます。
戦争は多くの悲劇を生みます。戦場に駆り出される兵士たちだけではなく、その人の周りの人々の運命まで巻き込みます。戦う一人の人間に繋がる多くの人の人生に影を落とします。
その一人一人の人生を考えることで「戦いを避ける知性」が少しは育つのではないかと考えています。その思いが、いくつかの戦争マンガを描いた原動力になりました。
これからの時代を築いていく皆さんに思いが届けば嬉しいです。
2020年10月
人類はそんなに戦争が好きなのでしょうか?そうではないと思います。戦いが好きなのではなく、お互いの立場や考え方が対立した時に「話し合いはもう無駄だ。戦うしか自分たちを守る道はない。相手を倒すことが正義だ」と思い込んでしまうことが、戦いに繋がるのです。
一人対一人の喧嘩から、国対国の戦争まで、戦いの出発点は全て「自分や自分の大切な存在を脅かすものを倒さなければ、こちらが倒されてしまう」という恐れから出発するのです。
喧嘩なら、誰かが仲裁に入り、お互いの言い分を聞いて、客観的判断をアドバイスする場合もあります。しかし、大抵の場合当事者は「自分は悪くないのに、相手と同じ扱いなんて不本意だ」と内心不満に思うことも多いのではないでしょうか。このように、人間は、自分の立場や思いは当然理解していますが、相手の思いへの理解や共感は、自分のことほどには深く抱けないものなのです。
過去の戦いを「愚かな行為」と否定するのは「戦争反対」と口にするのと同じくらい簡単です。
自分たちと同じ人間が、なぜ戦う道を選んだのか?選ばざるを得なかったのか?と「当時の人の立場」になって考えないと、単純な「平和願望」で終わってしまいます。
戦争は多くの悲劇を生みます。戦場に駆り出される兵士たちだけではなく、その人の周りの人々の運命まで巻き込みます。戦う一人の人間に繋がる多くの人の人生に影を落とします。
その一人一人の人生を考えることで「戦いを避ける知性」が少しは育つのではないかと考えています。その思いが、いくつかの戦争マンガを描いた原動力になりました。
これからの時代を築いていく皆さんに思いが届けば嬉しいです。
2020年10月